すまいのお悩みQ&A
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Q. 分譲マンション内での民泊の対応について
分譲マンション内でも民泊ができるようになりましたが、私が住んでいるマンションでは、まだ、民泊を認めるか、禁止するかは決まっていません。もし、マンション内で民泊が実施されるとどのような問題が考えられますか。また、民泊を禁止したい場合にはどうしたら良いでしょうか。
A.いわゆる民泊サービスとは、一般的に、住宅の全部又は一部を利用して、旅行者等に宿泊サービ
スを提供することをいいます。マンションは、ホテルと違い、不特定多数の人々を受け入れる構
造ではなく、宿泊サービスを提供する形となっていません。そのため、マンション内での民泊は、
利用者と周辺住人との間に、様々なトラブルが生まれる可能性があります。幾つかの例を取りあ
げると、自宅の隣人が日々入れ替わることがあるため、騒音等のクレームを言っても改善されな
い。セキュリティシステムのオートロックや(ストーカー等)犯罪防止用にカメラを設置しても
犯罪の特定が難しい。マンション共用部分に破損が生じた場合、犯人が特定できない。その場合
には、区分所有者が払っている管理費から補填することになる、などです。
マンション内での民泊を禁止する、または認める場合にも、まずは区分所有者の皆さんでしっか
り話し合った上で、もし禁止する場合にはそれぞれのマンション個別のルールである管理規約の
改正を行う必要があります。改正にあたっては、管理規約の標準的なモデルとして、国土交通省
が作成・公表している標準管理規約が参考になります。ただし、管理規約の改正を行うには、総
会にて区分所有者数及び議決件数の各3/4以上の賛成を得なければなりません。すぐに集会を開
くことが難しい場合は、一時的な措置として、総会または理事会にて民泊を禁止する方針決議で
対応することが考えられます。
2018年07月12日現在