室内の備え
暴風への備え
台風で恐ろしいのは豪雨に加えて暴風です。大きな建物で屋根がめくれあがったり、トラックが横転したり、また2019年にはゴルフ練習場のフェンスが倒れて隣接する住戸の屋根が大きく壊れたのも記憶に新しいでしょう。
しかし、ご自分が台風に備えようというとき、天気予報で「予想される最大瞬間風速は〇〇m」と言われても、それがどのくらいの強さなのかイメージできない方も多いのではないでしょうか。まず、天気予報の風速は例えば「40m/s」=「秒速40m」です。これをまず時速に直してみると時速144㎞(40×60×60÷1000)。これで速さをイメージできるのではないでしょうか。また、風の強さを表す「風圧」という言葉があります。風圧は、風を受ける建物の形状によって異なりますが、風速に伴い大きくなります。平均風速15~20m/sの風が吹くと、風圧により歩行者が転倒したり、高速道路での車の運転に支障が出始め、更に強くなると建物の損壊、農作物の被害、交通障害など社会に甚大な被害をもたらします。暴風による災害の程度は、気象庁のホームページに掲載されている「雨と風の階級表」に、ある風速が観測されたときに通常発生する現象や被害がまとめられていますので、目安にしてください。
そんな強風に備えるには、窓であれば雨戸が一番有効ですが、マンションなどで雨戸が付けられないということも多いでしょう。窓ガラスの保護であれば飛散防止フィルムを貼るのも有効です。万が一、ガラスが割れるようなことがあっても、破片が飛び散ってけがをするようなことは避けられるでしょう。ホームセンターなどで購入して、自分で張り付けることができます。本当に時間がない、というときはとりあえずテープを貼りカーテンやブラインドを下ろしておくだけでも、飛散を防ぐことはある程度可能です。
窓ガラスだけではなく、植木鉢、プランター、物干しざお、自転車、カーポートやベランダの屋根、風を受けそうなものはしっかり固定する、一時的に屋内に片付けるなど、早めに備えるのが重要です。